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サンヨー サンヨー
サンヨー サンヨー
て、みな声を張上げながら、
本堂に撒かれた木の札を 一斉に拾う。
雪の深い わたしの生まれた土地の祭。
サンヨ が 撒与 て いう意味だったなんて
25才になって 初めて知った。
見に来ていた 保育園のときの同級生 2人に会った。
さらに1人は、押し合いに出ていて、
もう1人は、役員をしていた。
___ なにしてるがいやー
来るなら連絡よこせばいいねっか!
何年も会っていないのに、
からっとした明るい声で 声をかけられて、
子どものころと変わらない喋り方に つい顔がほころぶ。
幼いときに 口になじんだ言葉とは ふしぎなもので、
どんなによその地域に住んでも、
どんなに他のことばを話す人の輪に入っても、
すこしのきっかけで、
今でも ふと堰を切ったように口からでてくるから
じぶんでも予期せず 口に出てきたとき、
おもいがけず すこし焦がれてせつない。
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